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ドライアイス洗浄機の短所:使用する価値は?

authorIcon 2023年11月28日、Guillaume Jobin topicIcon レーザー洗浄

ドライアイス洗浄機は、圧縮空気を使用して表面にドライアイスペレットを噴射する非ブラストプロセスです。ブラスト加工と異なり、吹き付けの残留物を残しません。その代わり、ドライアイスはガスに変化し、換気システムに進入します。この方法では、ブラスト材から二次廃棄物を除去する必要がありません。

自動車、航空宇宙、電力、製薬、電気、電子技術、食品産業など、さまざまな産業で使用されています。

この手法の長所は評価されていますが、欠点もいくつかあります。このページでは、ドライアイス洗浄機のさまざまな側面を取り上げ、どのような場合に価値があるのか、どのような代替案を検討すべきなのかについて理解を深めます。

ドライアイス洗浄機用途

 

ドライアイス洗浄機は、生産ラインの設備や繊細な構成部品の洗浄に最適です。例えば、塗装機器、電子部品、金型、鋳型などの洗浄に使用します。高速での媒体の吹き付けは、基材がプラスチック、ゴム、または金属製であるかにかかわらず、あらゆる種類の基材からグリース、表面の錆、塗料などの汚染物質を除去することができます。

ドライアイスブラスト洗浄は、塗装やコーティングのための表面前処理も可能です。しかし研磨剤ではないため、接着性を向上させるようなテクスチャリングを行うことはできず、サンドブラストや化学洗浄、レーザークリーニングなどの他の洗浄方法よりも効率が悪くなります。

ドライアイスとは?

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ドライアイスは二酸化炭素(CO2)の固形です。二酸化炭素を-78.5°C(-109.3°F)に冷やすと得られますが、これは二酸化炭素が凍って固体になる温度です。

ドライアイス洗浄機の短所

1.高い消耗品コスト

ドライアイス洗浄機には、ドライアイスペレットや圧縮空気の再利用コストを含む、高い消耗品コストと運用コストが付随します。また、エネルギーを大量に消費するため、エネルギー消費の面で非常に高価です(空気圧縮機は工場で最も継続的にかかる費用の1つです)。

2.ドライアイス不足

他の消耗品と同様に、ドライアイスも生産ラインを稼働させ続けるために十分な量を保管しておく必要があります。これは現在の世界情勢では可能性が高まっている供給不足や供給ラインの途絶が発生した場合、メーカーにとってリスクになります。欧州では、2022年の天然ガス高騰によりドライアイスが不足しています。二酸化炭素不足により、同様の問題が2022年にアメリカでも発生しました。

3.換気

通常の大気圧では、ドライアイスペレットが解凍されると固体から気体になり、二酸化炭素ガスを生成します。この反応を昇華と呼び、ブラスト加工でペレットが表面に当たることで発生します。ドライアイスは、保管庫や輸送中に自然に昇華することもあります。

二酸化炭素が蓄積されると、作業員は意識を失い、最悪の場合窒息死することもあります。狭い部屋では特に危険です。密閉容器内でも圧力の上昇により爆発が起こることがあります。

安全性を確保するためには、関連エリアの換気システムを充実させることが不可欠となります。

4.個人用保護具(PPE)

ブラスト加工では激しい騒音が発生し、洗浄中に115dBに達することもあります。永続的な聴覚の損傷を防ぐため、聴覚保護具の使用を強くおすすめします。

ドライアイスペレットにより、皮膚がやけど(凍傷)する可能性があるため、ドライアイスを扱う作業員も断熱手袋を着用する必要があります。ドライアイスの扱い方によっては、安全メガネやフェイスシールドなどの追加の保護具が必要になることもあります。

5.言われているほど環境に優しいわけではない

ドライアイス洗浄機は、環境に優しいと宣伝されることがよくあります。その主張としては、ドライアイス洗浄機はCO2を再生利用したものなので、洗浄プロセスによって大気中にCO2が増えるわけではない、というものです。

実際には、ドライアイスはアンモニアやエタノール、石油などの化学物質を精製する際に発生する二酸化炭素から作られていて、そのプロセスは環境に優しいとは言い難いものです

プロセスの清浄度は、ドライアイスの使用者がブラスト中に発生するCO2ガスをどのように管理するかによっても決まります。もしガスが大気中に排出される場合、そのプロセスの清浄度は低いということになります。ガスを回収して凍結し、新しいドライアイスペレットに変えて再使用する場合、そのプロセスはより環境に優しくなります。

これは、製造プロセスに回収ユニットとペレタイザーを追加することで可能になります。しかしこの設備は高価であり、しかも液化炭酸ガスからドライアイスへの変換率は約40%、つまり約60%が大気中に放出されることになります。空気圧縮機や貯蔵タンクのエネルギー消費量が多いため、特に再生可能エネルギー源でない場合は、エコロジカル・フットプリントも増大します。最後に、ドライアイスペレットの輸送トラックもさらなる汚染の要因になります。

ドライアイス洗浄機は、化学洗浄などの代替手段よりもクリーンではありますが、環境に優しいと言うのは誤りでしょう。大気中の二酸化炭素を増加させるため、レーザークリーニングなどのよりクリーンな技術に置き換えられる可能性があります。

レーザークリーニング:ドライアイス洗浄機の代替手段

 

レーザークリーニングは光の力だけで表面の汚染物質を除去することができますが、金属表面に限られます。この処理では、油、粉塵、腐食、酸化物、電解質、コーティングなど、あらゆる種類の汚染物質を除去することができます。

ドライアイスブラストと比較したとき、レーザークリーナーの方が高速かつ正確で、ノイズが少ない、統合しやすい、環境に優しい、運用と保守が低コストという特徴があります。

ドライアイス洗浄とは異なり、レーザークリーニングは密着性を向上させるテクスチャリングを行うことができます。レーザーは、次のような用途における表面の前処理または洗浄に使用します。

  • 溶接
  • ボンディング
  • コーティングと塗装
  • 溶射皮膜

レーザークリーニングソリューションには、自動および手動操作の機械が含まれます。詳細は、当社のレーザーエキスパートにお問い合わせください。

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Guillaume Jobin

機械エンジニアとして研さんを積んだGuillaume Jobinは、自動化と制御の分野で10年以上の経験があります。彼はLaseraxのアプリケーションスペシャリストのスーパーバイザーであり、クライアントのニーズを分析し、適切なレーザーソリューションを設計するチームを監督しています。また、サステナビリティ委員会の一員も務めています。